韓国語はとても「きつい」感じがするなあと感じられる方も多いと思います。
それは韓国語に「激音」や「濃音」があるからです。
「激音」は息を強く出し、「濃音」は息をほとんど出さずに発音します。
1.激音
激音とは、「息を強く出して発音する」音のことです。
このような区別の方法は日本語にはありませんが、中国語などではこの区別があります(中国語では「有気音」という言い方をします)。
韓国語には、以下のような激音があります。
文字 書き順
ㅋ /kʰ/
ㅌ /tʰ/
ㅍ /pʰ/
ㅊ /ʧʰ/
発音の詳細
ㅋ /kʰ/ 카 /kʰa/ 키 /kʰi/
ㄱを、息を強く出して言う音です。
ㅌ /tʰ/ 타 /tʰa/ 티 /tʰi/
ㄷを、息を強く出して言う音です。
ㅍ /pʰ/ 파 /pʰa/ 피 /pʰi/
ㄷを、息を強く出して言う音です。
ㅊ /ʧʰ/ 차 /ʧʰa/ 치 /ʧʰi/
ㅈを、息を強く出して言う音です。
2.濃音
濃音とは、「息を(ほとんど)出さずに発音する」音のことです。
硬く聞こえるので、「硬音」という言い方もします。
このような区別の仕方も日本語にはありません。
韓国語には、以下のような濃音があります。
文字 書き順
ㄲ /ˀk/ ㄱ ㄲ
ㄸ /ˀt/ ㄷ ㄸ
ㅃ /ˀp/ ㅂ ㅃ
ㅆ /ˀs/ ㅅ ㅆ
ㅉ /ˀtʒ/ ㅈ ㅉ
発音の詳細
ㄲ /ˀk/ 까 /ˀka/ 끼 /ˀki/
ㄱを、息を出さずに,奥の喉に力を入れて言う音です。
ㄸ /ˀt/ 따 /ˀta/ 띠 /ˀti/
ㄷを、息を出さずに、舌に力を入れて言う音です。
ㅃ /ˀp/ 빠 /ˀpa/ 삐 /ˀpi/
ㅂを、息を出さずに、唇に力を入れて言う音です。
ㅆ /ˀs/ 싸 /ˀsa/ 씨 /ˀʃi/
ㅅを、息を出さずに、舌の先に力を入れて言う音です。
ㅉ /ˀtʒ/ 짜 /ˀtʒa/ 찌 /ˀtʒi/
ㅈを、息を出さずに、舌に力を入れて言う音です。
日本語の「清音・濁音」と 韓国語の「息の強さ」
日本人にはなかなか分かりづらいかも知れませんが、日本人が
「清音」(例:か)と「濁音」(例:が)を区別するように、
韓国語では、「平音」(例:ㄱ)、「激音」(例:ㅋ)、「濃音」(例:ㄲ)をはっきり区別します。
これらの音は、おおよそ「息がどれくらいの勢いで出るか?」ということで区別しています。
こういう概念は日本語にはないので、要注意です。
日本語の場合は、息がどれくらいの勢いで出るかではなく、「発音するときに声が出るか(声帯が震えるか)」で区別します。
こういう概念は逆に韓国語にはないので、韓国語を母国語とする人にとって、日本語を学ぶときにしばしば問題になるところです。
『激音』
『濃音』
1 카 캬 커 켜 코 쿄 쿠 큐 크 키
2 까 꺄 꺼 껴 꼬 꾜 꾸 뀨 끄 끼
3 타 탸 터 텨 토 툐 투 튜 트 티
4 따 땨 떠 뗘 또 뚀 뚜 뜌 뜨 띠
5 파 퍄 퍼 펴 포 표 푸 퓨 프 피
6 빠 뺘 뻐 뼈 뽀 뾰 뿌 쀼 쁘 삐
7 싸 쌰 써 쎠 쏘 쑈 쑤 쓔 쓰 씨
8 차 챠 처 쳐 초 쵸 추 츄 츠 치
9 짜 쨔 쩌 쪄 쪼 쬬 쭈 쮸 쯔 찌
『例文』
차
車
라이타
ライター
커피
コーヒー
코
鼻
표
チケット
투수
ピッチャー
파
長ねぎ
띠
おび
뼈
骨
씨
たね
찌개
チゲ
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